遺品整理のLPを制作するときは、対応地域、料金の条件、任せられる作業、相談方法を先に決めましょう。この4つがそろうと、掲載する写真や文章を選び、制作担当者へ具体的に依頼できます。
LP(ランディングページ)は、ここでは広告などから訪れた人にサービスを説明し、相談を受け付けるためのページを指します。この記事は、遺品整理会社の経営者・集客担当者に向けて、1ページの構成、原稿の記入例、フォームの項目、公開前の確認方法をまとめたものです。
すでにLPがある場合も、以下の構成表と照らして、相談前に必要な説明が抜けていないか確認できます。
遺品整理LPの基本構成
遺品整理のLPは、対応できる依頼、作業と費用、相談方法の順で読める構成を基本にします。次の表は制作時のたたき台です。すべてを同じ長さで説明する必要はありません。
掲載する位置 | 答える質問 | 用意する内容・素材 |
|---|---|---|
最初の画面 | この地域の遺品整理を頼めるか | 対応地域、主な作業、会社名、相談ボタン |
サービス説明 | どこまで任せられるか | 仕分け、捜索、搬出、清掃などの対応範囲 |
料金 | 総額はどう決まるか | 料金の目安と条件、含む作業、別料金の項目 |
作業事例・担当者 | 誰がどのように作業するか | 実際の作業記録、掲載許可のある写真、担当者情報 |
依頼の流れ | 相談後に何が起きるか | 現地確認、見積もり、契約、作業、支払いの順序 |
よくある質問 | 自分の事情でも相談できるか | 立ち会い、日程、残す品、買取などの回答 |
相談フォーム | 今、何を伝えればよいか | 入力項目、返信方法、受付後の案内 |
会社名、所在地、連絡先、プライバシーポリシーも確認できる場所へ配置します。料金や事例を読んだ人が戻らずに連絡できるよう、相談ボタンは冒頭と末尾に加え、必要に応じて料金の下にも置くとよいでしょう。
これはWAKURU株式会社が提案する配置例であり、成果が保証された順序ではありません。たとえば遠方の家族からの依頼を受けたい場合は、立ち会いの条件や鍵の受け渡し方法を、サービス説明の近くに置く設計も考えられます。
会社全体のホームページも見直す場合は、遺品整理のホームページに必要なページと制作範囲を合わせて整理してください。
最初の画面の原稿例
広告で案内したサービスと地域が、LPの最初の画面でも分かるようにします。Google広告の公式ヘルプでも、広告や検索キーワードとリンク先の内容をそろえ、案内した内容を見つけやすくすることが勧められています。Google広告のランディングページ改善ガイド
次は、遺品整理会社が自社の情報を記入するための原稿例です。角括弧の部分を、実際に対応できる内容へ置き換えてください。
- 見出し:「[対応地域]の遺品整理を、[会社名]へ」
- 説明:「[仕分け・貴重品の捜索など、対応する作業]をご相談いただけます。[見積もりの方法]で作業内容と費用をご案内します」
- ボタン:「遺品整理の見積もりを相談する」
- 電話の案内:「電話受付 [曜日・時間帯]/[電話番号]」
- 受付の補足:「[返信方法と、実際に守れる返信の目安]」
即日対応と書く場合は、当日中の返信なのか、訪問見積もりなのか、整理作業なのかを分けます。無料と案内する場合も、相談、出張見積もり、キャンセルのどこまでが対象か確認してから記載しましょう。
最初の画面に載せる特徴は、自社で説明できるものに絞ります。残す品をどう確認するか、見積もりと当日の担当者が同じかなど、実際の対応を短く示します。写真も、社内の担当者や作業風景を使えるか確認してください。
料金と作業範囲の説明
料金欄では、表示した金額で何を頼めるかと、総額が変わる条件を一緒に説明します。国民生活センターは、遺品整理の依頼時に、作業内容、支払い、解約料、追加料金などを事前に確認するよう案内しています。LPにも同じ確認事項を用意しておくと、見積もり前の説明に使えます。遺品整理サービスの契約に関する注意喚起
料金表と追加費用
間取り別の料金を掲載するなら、自社の見積もり記録をもとに、料金が適用される物量や作業範囲を記載します。他社の料金表をそのまま自社の目安にはできません。
次の項目を、料金表の近くにそろえてください。
- 表示金額が税込か、どの作業を含むか
- 階段での搬出、車両の駐車場所など、費用が変わる条件
- 家電リサイクル料金、清掃、供養などの別料金の有無
- 見積もり後に依頼内容が変わった場合の確認方法
- 契約を取りやめる場合の条件と費用
以下は料金説明の記入例です。自社の見積書や契約条件と照合して使います。
「表示料金には[含む作業]が含まれます。[別料金の作業・費用]は別途お見積もりします。総額は[確認方法]で作業範囲を確認した後にご案内します。ご依頼内容に変更がある場合は、[変更内容と費用の確認手順]を行います」
追加料金なしと書きながら、別の場所に多数の例外を置くと、読む人が条件を理解できません。約束できる範囲を本文中で説明し、LPと見積書の内容をそろえましょう。
買取・処分と残す品
仕分け、買取、廃棄物の収集運搬は、担当する業務と許可を分けて確認します。環境省は、家庭の廃棄物の回収には市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託が必要であり、産業廃棄物処理業や古物商の許可で代用できないと説明しています。環境省の廃棄物回収に関するQ&A
LPには、自社が担当する作業と、別の事業者が担当する作業を実態に合わせて記載します。許可番号を載せる場合も、名義、対象業務、対応する地域を確認してください。資格の名称だけで、廃棄物の回収までできるような説明にはしません。
残す品については、依頼者と確認する方法を示します。たとえば実際に運用しているなら、「残す品を事前に一覧で確認し、作業中に判断が必要になった品は、処分を進める前に確認します」と説明できます。立ち会いがない場合は、連絡方法や判断がつかない品の扱いも決めておきましょう。
作業事例と担当者の紹介
作業事例には、写真だけでなく、依頼された内容と対応した範囲を添えます。自社に相談する人が、自分の依頼に近い作業かを確かめられる情報にします。
- 住居の種類、間取り、作業した範囲
- 依頼者の希望と、残す品・探す品への対応
- 作業人数と所要時間
- 費用を掲載する場合は、その金額に含む作業と条件
- 作業前後の写真と、担当者が確認したこと
数値は作業記録や見積書と照合し、分からない欄を想像で埋めないでください。写真と感想は掲載できる範囲を依頼者に確認します。住所、表札、書類、家族写真などが写っていないかも確認し、必要な部分を隠してから掲載しましょう。
まだ掲載できる事例がない場合は、実際の仕分け手順、残す品の確認方法、責任者の役割などを紹介できます。見本の写真を使う場合は、実績と誤解されない説明を添えます。架空のお客様の声や作業件数を用意する必要はありません。
担当者の紹介では、名前や写真に加えて、見積もり、当日の作業、連絡窓口の誰を担当するかを示します。自社スタッフと協力会社が分担する場合も、依頼者が連絡する相手を分かるようにしておきます。
相談フォームと受付後の案内
相談フォームは、初回の連絡に必要な項目と、見積もり時に確認する項目を分けて設計します。相談者が実家の間取りや家財の量を正確に把握していない場合でも、相談を始められる形を検討しましょう。
最初の相談で聞く項目
以下は、電話またはメールで折り返す運用を想定した項目例です。必須項目は自社の受付方法に合わせて調整します。
項目 | 初回の扱いの例 | 使い道 |
|---|---|---|
名前 | 必須 | 相談者の確認 |
希望する連絡方法と連絡先 | 必須 | 電話希望なら電話番号、メール希望ならメールアドレス |
現場の市区町村 | 必須 | 訪問できる地域か確認 |
相談の概要 | 必須 | 遺品整理、残す品の相談など、依頼内容を確認 |
希望日・連絡可能な時間帯 | 任意 | 日程調整の参考 |
間取り、詳しい住所、写真 | 任意、または受付後に確認 | 現地確認や見積もりの準備 |
市区町村の入力欄は、作業する家の所在地と表記します。遠方に住む家族からの相談を、対応地域外と取り違えないためです。
写真を受け付けるなら、添付できる形式や枚数、送れない場合の連絡方法も案内します。写真の用意を初回相談の必須条件にするかは、受付担当者と話し合って決めてください。
送信完了と担当者への通知
送信後の画面には、受け付けたことと、次の連絡方法を表示します。次は記入用の文例です。
「ご相談を受け付けました。[担当部署]から[連絡方法]で、[対応可能な返信目安]を目安にご連絡します。この時点では作業日・料金は確定していません。内容を確認したうえでご案内します」
自動返信メールを送る場合は、そのメールが届くことも確認します。社内では通知を受ける人、不在時の引き継ぎ先、返信済みかを記録する場所を決めましょう。フォームの見た目が完成していても、通知が迷惑メールに入る、担当者が確認しないといった状態では受付が止まってしまいます。
写真を添付できない場合に備え、写真なしで相談を送れるかを入力欄の近くへ示します。例えば、その運用が可能なら「写真は後からお送りいただけます。まず分かる範囲でご相談ください」と案内します。添付に失敗したときも、入力済みの連絡先や相談文を残して写真だけを外せるか、公開前に確認してください。
公開前の確認と改善の順番
公開前は、スマートフォンでLPを開くところから、担当者が相談を受け取るところまで通して確認します。Googleも、モバイル端末での閲覧や操作、連絡のしやすさをランディングページ改善の項目に挙げています。Google広告の公式ヘルプ
スマートフォンの動作確認
制作担当者と受付担当者で、次の項目を実際に操作してください。テストの問い合わせは集計から区別できるように記録します。
- 最初の画面で、対応地域と何を相談できるかが読める
- 固定の電話・相談ボタンが、本文や入力欄を隠していない
- 電話ボタンから正しい番号が表示される
- フォームの未入力や入力間違いを、その場で修正できる
- 写真を受け付けるフォームでは、添付した場合と添付しない場合の両方で送信できる
- 完了画面、社内通知、自動返信が、設計したとおりに届く・表示される
電話の接続も確かめる場合は、受付側にテストであることを伝えて実施します。画像の読み込みを待たないと料金やボタンが見えない場合は、画像の容量や配置も制作担当者に確認してもらいましょう。
問い合わせと受注の記録
公開後は、LPへの訪問、相談操作、実際の相談、見積もり、受注を分けて記録します。電話ボタンが押された回数は、通話が成立した件数や、依頼につながる相談件数とは一致しません。
確認できた状態 | 次に調べること |
|---|---|
対象の地域・サービスからの訪問が少ない | 広告の配信先や検索語、リンク先の内容 |
訪問はあるが相談が少ない | 料金条件、事例、ボタンの位置、入力項目 |
相談操作はあるが受付記録が少ない | フォームの受信、電話の接続、重複計測 |
有効な相談はあるが見積もりに進まない | 返信までの時間、対応地域、日程、受付時の説明 |
見積もりは出るが受注しない | 作業範囲や料金の説明、断られた理由 |
変更した日と内容を残し、同じ期間・対象で比較します。数件の増減だけで成功や失敗と決めず、広告費、季節、受付体制の変化も合わせて確認してください。表示や受信の不具合がある場合は、その修正を優先します。
制作担当者へ渡す資料
LPの制作を進めるときは、原稿例の空欄を埋める担当者を決め、以下の資料を一か所にまとめます。
- 対応地域、対象サービス、受けられない作業
- 料金表、見積書、追加作業や解約の条件
- 掲載できる事例、写真、担当者情報
- 相談フォームの項目と、受付・返信の担当者
- 公開前の確認項目と、公開後に記録する件数
内容が未確定の項目は、制作担当者に推測で埋めてもらわず、社内で確認する人と期日を決めます。まずは構成表の各欄に、自社の情報と素材がそろっているかを書き込んでみてください。原稿、デザイン、受付設定を、同じ条件で進められるようになります。



