対応エリアを広げたいのに、ホームページでは今の営業範囲しか伝えられていない。地域別のページを作ろうとしても、地名以外に何を書けばよいか迷うことがあります。
こんな方に読んでほしい記事です
- 複数の市区町村でサービスを提供し、地域ごとの問い合わせを増やしたい方
- 地域名だけが違うページを増やしてよいか迷っているWeb担当者
- 店舗・営業所・出張対応エリアの情報を整理したい方
地域ごとに何を伝えるべきかを出発点に、ページを分ける判断、掲載する情報、似たページの見直し方を整理します。自社のサイトで次にどのページを整えるか、考えるためにご活用ください。
地域ページを作るべきか判断する

地域ページを独立させるのは、その地域で依頼する人に、他のページでは分からない判断材料を伝えられる場合です。対応できる地域だからという理由だけで、市区町村の数に合わせてページを作る必要はありません。
たとえば、出張対応の条件がどの市でも同じで、地域別の説明もないなら、サービスページや対応地域一覧でまとめて案内する方法があります。一方、来店先や提供できる作業が地域によって異なるなら、それぞれの違いを読者が確認できるページを検討します。
Googleは、似た検索語での上位表示を目的に、有用性の低い中間ページを作る手法を誘導ページの不正使用として挙げています。地域名を入れたページがすべて問題になるという意味ではありません。そのページ自体で利用者の疑問に答えられるかが、設計を見直す出発点です。
新しい地域ページを作る前に、今あるサービスページや対応地域一覧に、その地域の料金や受付方法がすでに書かれていないか確認します。必要な説明がそろっていれば、既存ページに対応地域を追記するだけで済む場合があります。
新しいページを作るか、既存のページへ追記するかは、次のように考えます。
自社の状況の例 | ホームページでの案内方法 |
|---|---|
地域によって出張費や受付時間、対応できるサービスが異なる | 依頼を検討する人が地域ごとの違いを確認できるよう、専用ページを作ることを検討する |
どの地域でもサービス内容・料金・受付方法は同じで、地域別に追加する情報もない | 既存のサービスページや対応地域一覧に、地域名と対応範囲を追記する |
その地域へ出張できるか、追加費用がかかるかを確認できていない | 現場や受付の担当者へ確認し、案内できる内容が決まってからページを作るか判断する |
この表は運用上の判断例です。項目を何個満たせば上位表示される、という基準ではありません。
ページごとの役割を分ける
サイト構成を考える際は、ページが答える質問を分けると整理しやすくなります。次の分類は構成を検討するための例です。すべての種類を必ず作るというルールではありません。
ページ | 答える質問 | 主な掲載内容 |
|---|---|---|
対応地域一覧 | 自分の地域で頼めるか | 対応範囲と地域ごとの案内先 |
地域別サービス | この地域ではどの条件で頼めるか | 対応内容、費用の条件、相談方法 |
店舗・営業所 | どこへ行くか、どこが担当するか | 実在する拠点の住所、営業時間、受付内容 |
対応事例 | 自分に近い依頼へどう対応したか | 依頼の背景、作業内容、結果 |
拠点のない地域へ出張する会社なら、地域別サービスの説明で対応元を示します。Googleも、客先を訪問する非店舗型ビジネスと、拠点でも顧客に対応するビジネスを区別しています。
共通のサービス説明や予約方法は、各ページで正確に伝えて構いません。地域ごとに言い回しだけを変えることより、利用者にとって条件がどこで変わるかを分かるようにする方が、掲載内容を判断しやすくなります。
実在拠点がない地域に○○支店のようなページは作りません。地域ページと拠点ページを同じものとして扱わないことが大切です。
地域ページに載せる情報

読者が知りたいのは、その地域の一般的な紹介より、自分の依頼を受けてもらえるかどうかです。現場や受付の担当者に、対応できる作業、対象外の条件、見積もりに必要な情報を確認しましょう。
訪問型のサービスなら、出張費の有無、現地確認が必要な場合、日程を決める流れなどが候補になります。地域により条件が変わらない項目は、無理に別の説明へ書き換えず、共通の条件として伝えます。
事例を載せる場合は、実際の記録と掲載許可を確認します。実績がまだなければ、作業したように見せるのではなく、現在提供できる内容を説明してください。掲載項目の数だけで公開可否を決めず、依頼判断に必要な疑問が残っていないかを確認します。
条件の違いを説明するための仮の例として、A市では夜間の訪問相談も受け、B市では日中の訪問だけを受ける会社を考えます。この場合に地域ページへ載せるべきなのは、観光名所の紹介ではなく、受付時間と訪問できる時間の違い、日程の決め方です。実際に掲載する際は、各地域を担当する人に対応可能な条件を確認してください。
情報がそろわない地域は、対応地域一覧に問い合わせ先と確認が必要な条件を示す方法もあります。実績を作ってまで独立ページを用意する必要はありません。
URLと内部リンクを整える
URLとリンクは、読者が対応地域から具体的な相談先まで移れるように設計します。たとえば対応地域一覧を `/areas/`、個別の案内を `/areas/city-a/` とする構成が考えられます。新しく設計する場合の一例です。
地域一覧から個別ページへ進み、条件が近い事例を確認して問い合わせる流れを想定すると、必要なリンクを選びやすくなります。リンクの文言にも、移動先で何を確認できるかを示します。
canonicalは、重複または非常によく似たページについて、代表として扱ってほしいURLを伝える指定です。Googleの説明では強いシグナルとされていますが、指定通りの選択が保証されるわけではありません。個別に検索対象としたい地域ページを、理由なくすべて一覧ページへ正規化しないよう、設定の目的を確認します。
既存URLが評価されている場合は、見栄えのためだけに変更しません。新しい階層が分かりやすく見えても、まずはページの内容とリンクの整理だけで目的を満たせるかを確認します。
リンクを追加するときは、実際にその順序で読んでみてください。対応地域を確認した人が、サービス条件を探すためにトップへ戻らなくてよいかを確かめると、足りない案内を見つけられます。
拠点情報をそろえる
複数店舗では、店舗名、住所、電話番号、営業時間、臨時休業、受付サービス、担当地域を一つの台帳で管理します。サイト、Googleビジネスプロフィール、予約システムが別々に更新されると、利用者が見た情報に差が出ます。
台帳には、拠点名、住所、電話、営業時間、取り扱うサービス、掲載先URL、最終確認日をまとめます。変更があった拠点について、その台帳から更新先を確認する運用にすると、確認漏れを探しやすくなります。
Googleビジネス情報のガイドラインでは、実態を正確に表し、原則として一つのビジネスにつき一つのプロフィールを作成することが求められます。地域ページを追加することと、Googleマップ上で新たな拠点を登録することは分けて判断してください。
たとえば拠点が移転した場合は、管理担当が新住所と営業開始日を確認し、更新担当がサイトや予約ページへ反映します。その後、公開画面で新しい情報を確認し、台帳へ確認日を残します。これは担当の分け方の例なので、少人数の会社なら同じ人が兼任して構いません。
臨時休業やサービス終了も、更新先を追えるようにしておきましょう。ページ数を増やす際は、内容を書けるかに加えて、変更があったときに誰が直せるかも確認します。
重複ページを見直す
既存ページは、本文が似ているかだけでなく、読者の目的が同じかを確認します。同じサービス説明を共有していても、店舗の所在地や利用条件が異なるなら、独立した案内が必要な場合があります。
役割が同じで固有の情報がほとんどない場合は、有用な説明を残す先へ集約する方法を検討します。一方、地域ごとの条件を確認すれば内容を補えるなら、先に改善する選択肢があります。検索順位が一度入れ替わっただけで、すぐに統合を決める必要はありません。
統合によりURLを廃止する場合は、同じ目的を引き継ぐページへの転送を検討します。301と308は永続的なリダイレクトです。本文の移し先、転送先、内部リンク、サイトマップ、canonicalが同じ方針になっているかを確認してください。
同じ検索語で二つのページが表示された場合も、店舗へ行きたい人と、出張を頼みたい人という違いがないかを先に見ます。目的が異なるページをまとめると、利用者が必要な情報を探しにくくなることがあります。
統合する場合は、元ページにだけあった料金条件や事例などを残す先へ引き継ぎます。単にアクセスの少ないURLを消す作業にせず、読者が引き続き同じ用件を確認できることを確かめてください。
検索と問い合わせを確認する

公開後は、検索上の変化と事業上の成果を分けて確認します。Search Consoleの検索パフォーマンスでは、検索語やページごとのクリック数、表示回数などを確認できます。
一方、問い合わせについては、依頼地域、相談内容、受注の有無を社内で記録します。地域名を含む検索で読まれていても、対応外の相談ばかりなら、ページの対象条件を見直す材料になります。
次に増やす地域は、検索需要だけで決めず、実際に対応できる体制と、情報を更新できるかも含めて選びましょう。一律の観測期間を成果保証のように扱わず、検討から依頼までの長さや季節による違いを考慮して比較します。
表示がほとんどない場合は、ページが検索対象になっているか、使った地域名とサービス名が探し方に合うかを確認します。閲覧されても相談がない場合は、対応内容や料金条件が足りないか、問い合わせ先へ進めるかを調べます。対応外の相談が多い場合は、対象地域や受けられる依頼の表示を見直しましょう。
検索からの訪問、問い合わせ、受注は別々の段階です。一つの数字だけで成功や失敗を決めず、どの段階を直すべきかが分かる記録を残してください。



