特殊清掃の営業先は、不動産管理会社や賃貸オーナーを中心に、遺品整理会社、原状回復工事会社などから検討できます。紹介が必ず発生する業種の一覧ではありません。自社の対応範囲と、相手が相談を受ける場面が重なる先を優先します。
営業先を増やすときに必要なのは、業種別の名簿だけではありません。相手が何に困ったときに連絡するのか、その相談にどう応えるのかまで決めると、提案内容が具体的になります。
特殊清掃の営業先を選ぶ基準

営業先は、対応地域、相談内容、依頼を引き継ぐ方法の3点から選びましょう。同じ不動産会社でも、賃貸物件を管理する会社と売買仲介を専門にする会社では、自社に相談する場面が異なります。
最初に、相手の公開サイトで業務内容を確認します。そのうえで、業務窓口へ連絡し、外部業者の案内を受け付けているか、誰に説明すればよいかを尋ねてください。
確認項目 | 優先して検討する条件 |
|---|---|
対応地域 | 相手が扱う物件へ無理なく訪問できる |
作業内容 | 相手の相談に自社の技術と体制で対応できる |
既存の外注先 | 不足する地域・時間・作業を自社が補える |
連絡と報告 | 見積もりや作業報告の要求に応えられる |
会社規模だけで優先順位を決めず、実際の業務と自社が受けられる条件を照合します。
特殊清掃の営業先10選
ここでは、提携を検討する候補を10種類に分けます。特殊清掃事業者の公式サイトにも保険・葬儀・不動産分野などの提携案内が見られますが、各社の募集や紹介方針は個別に確認する必要があります。エバーグリーンの業務提携案内
不動産管理会社
賃貸物件を管理する部署へ、現地確認、見積もり、作業報告までの流れを示します。担当者が所有者へ説明する際に使える資料を用意すると、相談後に何を渡せるかが伝わります。
既存業者の有無だけを聞かず、日程や対応地域の面で手配に困る場合があるかを確認しましょう。
賃貸物件のオーナー
個人・法人を問わず、管理物件を持つオーナーも候補になります。提案時は、見積もりで何を確認し、作業後にどのような報告をするかを説明してください。
管理会社が入っている物件では、その会社との連絡分担も確認します。オーナーと管理会社へ別々の説明が伝わらないよう、窓口を整理します。
不動産の売買仲介会社
売却を扱う会社には、物件の現況を確認する際に相談できる内容を伝えます。清掃で行う範囲と、その後に別の工事や確認が必要になる範囲を分けることが大切です。
清掃したことを理由に、売却価格や告知の要否まで約束する提案にはしません。自社が確認した作業の事実を資料として渡す方針を示しましょう。
遺品整理や家財整理の会社
家財整理の現場で清掃や消臭の相談が生じた際の協力先として、自社の専門範囲を案内します。相手が対応していない作業を補えるかが検討の起点です。
家財整理と特殊清掃を誰が行うのか、搬出や次工程をいつ行うのか、依頼者への見積もりをどちらが出すのかまで話し合います。
葬儀会社
葬儀会社には、遺族が室内の片付けや特殊清掃の相談先を探している場合に渡せる案内を用意します。葬儀後すぐの契約を促すのではなく、必要になった時期に連絡できる内容にしてください。
相談窓口、対応地域、見積もりの進め方を簡潔にまとめ、遺族の連絡先を渡してもらう前提にしない方法を提案できます。
原状回復やリフォームの会社
清掃と内装工事の分担を提案する候補です。営業時には、清掃後にどの状態を確認し、どこから工事側へ引き継ぐかを話します。
「すべて一社で対応できる」という表現を使うなら、実際の施工主体と責任範囲を説明できることが前提です。対応できない工事まで、自社のサービスとして案内しないようにします。
解体会社
解体予定の物件について、事前に清掃が必要か、どの範囲を整理するかを相談する関係が考えられます。すべての解体現場に特殊清掃が必要という意味ではありません。
相手が困った場面を聞き、自社が現場確認で返せる情報を説明します。家財を処分する承諾や、清掃と解体の工程を別々に確認する方針も伝えましょう。
清掃や建物管理の会社
通常清掃を行う会社に対し、自社が担える専門作業を案内します。現場応援なのか、案件の紹介なのかによって契約の形が変わるため、提携という言葉だけで話を終わらせません。
たとえば、先方が見積もりと顧客対応を行うなら、自社はどの資料と報告を提出するのかを決めておきます。
保険会社や保険代理店
取引先の募集や指定業者制度があるかを、公開情報と正式な窓口で確認します。見積書や作業前後の写真など、提出を求められる資料に対応できるかを検討してください。
清掃会社側で保険適用や保険金の支払いを確約する説明は避けます。自社は作業の見積もりと記録を担い、補償については契約先の確認に従う進め方を提案します。
相続や財産管理に関わる士業
相続や財産管理を扱う事務所には、権限や手続きが整理された後に支援できる清掃業務を説明します。専門家が担当する判断と、自社の現場作業を混同しないことが必要です。
営業資料では、対応地域、作業範囲、見積もりに必要な情報、記録の提出方法を中心にします。紹介料を前提にせず、まず連携の可否と各事務所の方針を確認しましょう。
行政や警察を紹介ルートと決めつけない
行政、警察、福祉の窓口について、営業すれば案件を紹介してもらえると考えるのは適切ではありません。資料の設置や民間事業者の案内をどう扱うかは、それぞれの窓口に確認してください。
会社案内を提供できる場合も、死亡や住民に関する情報を聞き出す営業にはしません。公的な登録・募集制度を利用するなら、その制度の目的と要件に従います。紹介件数や優先的な案内を、事業計画の確定した受注として数えないことも大切です。
紹介と発注の条件を分ける
紹介元、契約相手、費用を支払う人は、同じとは限りません。営業先との提携を決める際に、次の違いを整理しましょう。
取引の形 | 先に決めること |
|---|---|
依頼者への紹介 | 誰から最初に連絡し、自社が誰と契約するか |
作業の外注 | 発注範囲、見積もりと請求の相手、報告方法 |
現場の応援 | 当日の指示者、担当作業、追加対応の費用 |
家財も扱う場合は、清掃の依頼と残置物の処理を分けて確認してください。国土交通省のモデル契約条項では、賃貸借契約の解除と残置物処理に関する委任を別々に整理しています。管理担当者から相談を受けたという理由だけで、家財の処分まで進める運用にはしません。
紹介料を設ける場合は、見積もり提出時なのか、受注・入金後なのか、支払いが発生する条件を明確にします。キャンセル時の扱いと、依頼者にどう説明するかも確認してください。
営業先へ渡す資料

最初の資料には、対応地域と作業、受付方法、料金が変わる条件、見積もりから報告までの流れを載せます。実績を掲載できる場合は、公開が認められた範囲で背景・作業・結果をまとめてください。
報告書は、個人情報を含まない見本を用意する方法もあります。作業前の状態、実施内容、残る課題を記録する欄があれば、相手はどの資料を受け取れるか確認できます。見本を実際の施工実績として見せないことが前提です。
資料を渡した後は、相談時の担当者と連絡手段を確認します。資料とホームページの内容が食い違う場合は、先に修正しましょう。WAKURUのHP制作・LP制作では、既存ページの部分改善や、構成・原稿からの整理にも対応しています。



