遺品整理の営業先は、不動産会社、葬儀社、介護関連の事業所などから検討できます。ただし、同じ業種でも、片付けの相談を受ける場面や外部業者を案内する方針は異なります。自社の対応地域と作業内容に合い、相談の引き継ぎ方まで話せる相手を選びましょう。
遺品整理だけでなく、生前整理や施設入居前の家財整理を扱う場合は、その範囲も営業資料に明記します。この記事では12の営業先について、提案する内容と連携時の確認事項を整理します。
遺品整理の営業先と相談場面を合わせる

営業リストを作る前に、自社が受けられる相談を書き出します。「家財整理全般」だけでは、相手が紹介してよい案件を判断できません。住居全体の整理、退去期限のある片付け、遠方の家族からの依頼など、相談場面まで具体化します。
自社が対応する相談 | 営業先で確かめること | 提案資料で示すこと |
|---|---|---|
売却や退去に伴う整理 | 片付けの相談窓口、期限の決め方 | 現地確認から引き渡しまでの手順 |
遺族からの整理相談 | 資料を案内できる場面、本人との連絡方法 | 残す品の確認、見積もりの進め方 |
入居や住み替えに伴う整理 | 本人・家族・施設の役割 | 持参品と残す品の仕分け方法 |
遠方からの相談 | 現地対応者、鍵や写真の受け渡し | 立ち会いが難しい場合の確認方法 |
この整理ができたら、商圏内の候補を選びます。会社の規模だけで優先順位を決めず、対応業務、地域、外注方針を確認してください。紹介実績のない相手には、実際にどのような相談を受けるかを聞くところから進めます。
遺品整理の営業先12選
以下は、家財整理が必要になる場面から考えた営業候補です。実際に遺品整理事業者が法人向け窓口で、不動産会社、葬儀社、介護施設などからの相談を案内している例もあります。ただし、各社から紹介を受けられることを保証する一覧ではありません。遺品整理プロスタッフの法人向け案内
不動産の売買仲介会社
相続した住宅などの売却に伴う片付けを扱える場合は、売買仲介会社が候補になります。売却予定日だけでなく、室内確認や引き渡しのどの段階で家財整理が必要かを聞きましょう。
提案では、現地確認に必要な情報、残す品の確認方法、片付け後の写真報告を示します。清掃や庭の手入れなどは、家財整理に含む作業と別途見積もりの作業を分けて説明します。
賃貸管理会社
賃貸管理会社には、入居者の退去や死亡に伴う室内整理について、誰が相談を受け付けるかを確認します。管理戸数の多さだけで判断せず、家財整理を外部に依頼する際の手順を尋ねてください。
営業資料には見積書の例、作業可能な日程の伝え方、鍵の管理方法を載せます。管理担当者から相談を受けても、その連絡だけで家財の処分を進めず、承諾を確認する手順を共有します。
賃貸住宅のオーナー
オーナーへの提案では、管理会社を通す案件か、直接やり取りする案件かを確かめます。連絡先が複数ある場合は、見積もりの説明や日程調整を誰に集約するか決めておきましょう。
室内整理、清掃、修繕を一括で頼みたいという相談には、自社で実施する範囲と他社との連携が必要な範囲を示します。清掃後に内装工事などが必要になり得る場合も、最初に説明してください。
葬儀社
葬儀社には、遺族から片付けについて相談された際に案内できる窓口として提案します。葬儀の進行中に営業説明を求めるのではなく、担当者が資料を渡せる時期や案内方針を確認しましょう。
遺族向け資料は、相談から見積もりまでの流れ、対応地域、残したい品の確認方法を中心にします。急いで契約を促す表現を避け、家族で検討してから連絡できる案内にします。
介護施設や高齢者向け住宅
生前整理や入居に伴う片付けを受けられるなら、施設への営業も候補になります。入居前の自宅整理と、退去時の居室整理では作業範囲が違うため、別々に説明します。
施設内で作業する場合は、搬出経路、車両の停車場所、作業時間などの条件を聞きましょう。本人が使う品や家族が保管する品を、誰とどのように確認するかも提案に含めます。
居宅介護支援事業所
居宅介護支援事業所には、在宅生活や住み替えに伴う家財整理の相談先として、業務内容を伝える方法があります。まず、外部事業者の資料を受け取る方針や相談窓口を確認します。
介護支援の業務と片付けの契約は分けて考えます。本人や家族への説明を事業所任せにせず、見積もり、残す品の確認、契約の説明を自社がどこまで担うか明確にしてください。
高齢者の住まい相談を行う民間会社
高齢者の住み替えや施設探しを支援する民間会社には、引越し前後の家財整理を提案できます。連携する場合は、相談会社が担う説明と、自社が行う現地確認の境界を決めましょう。
住まいの契約と整理作業の日程がずれることも想定し、日程変更の連絡先や見積もりの有効期限を資料に載せます。紹介料がある場合は、発生条件と顧客への説明方法も確認します。
相続に関わる士業の事務所
相続に関わる士業の事務所には、家財整理の実務を担う協力先として提案します。法律や税務の判断まで自社で引き受けるような説明はせず、作業前に確認が必要な事項を相談できる関係を目指します。
書類、貴重品、処分判断のつかない品が見つかったときの保留方法を示すと、作業の進め方を説明できます。実際に判断を仰ぐ相手と連絡方法は、案件ごとに確かめてください。
空き家管理会社
空き家管理会社には、所有者から整理の相談があった際の現地確認や見積もりを提案します。定期巡回、庭の管理、建物の修繕などと、自社の家財整理がどこで接続するかを聞きましょう。
遠方の所有者を想定する場合は、鍵の受領記録や写真での確認方法を用意します。管理会社が鍵を預かっていても、家財を処分する承諾の確認は別に行う運用にします。
解体やリフォームの会社
工事前に家財を整理する案件が自社に合うなら、解体やリフォームの会社が候補になります。着工前のいつまでに、どの部屋をどの状態にする必要があるかを確認します。
家財と建物の設備を混同しないよう、撤去対象を現地で合わせてください。追加作業が発生した場合の見積もりと承認の手順も決め、当日の口頭依頼だけで範囲を広げないようにします。
引越し会社
引越し会社には、住み替え時に新居へ持っていかない家財の整理を提案できます。引越し荷物、保管する品、処分を検討する品を分ける手順が提案の中心です。
同じ日に複数の事業者が作業する場合は、車両の位置や搬出の順番も調整します。引越し先への運搬まで自社が行うと誤解されないよう、それぞれの契約範囲を明記してください。
買取店や整理・清掃の同業者
買取店には、買取対象以外の家財整理について、案内できる相談窓口として提案します。買取できる品の査定と、廃棄物の収集運搬は分けて説明しましょう。
同業者とは、対応地域外の相談や日程が合わない案件について協力できます。顧客を紹介する場合と、相手の契約した現場へ応援に入る場合を区別し、見積もり・請求・苦情対応の担当を決めます。
地域包括支援センターへの情報提供
地域包括支援センターは、高齢者の総合相談や権利擁護などを担う拠点です。民間企業への営業と同じように、案件紹介を求める場所として扱わないようにしましょう。厚生労働省の地域包括支援センターの案内
情報提供をするなら、地域の相談先として資料を受け取ってもらえるか、まず窓口で確認します。料金の考え方、作業範囲、契約までの流れを簡潔にまとめ、個別の利用者情報や相談案件を求めない形にしてください。資料の受領を、紹介や公的な推薦の約束と解釈しないことも大切です。
紹介を受ける条件と費用を決める
営業先が見つかったら、紹介の形を決めます。依頼者が自社に直接相談するのか、提携先が発注して自社が作業するのかで、説明と請求の相手が変わります。
確認する事項 | 決めておく内容 |
|---|---|
連絡の引き継ぎ | 資料を渡す方法、本人への説明、共有する情報 |
見積もりと契約 | 誰が現地確認し、誰が契約内容を説明するか |
紹介料や業務委託費 | 金額、発生時点、キャンセル時の扱い |
追加作業 | 承認を受ける相手と見積もりの方法 |
問い合わせや苦情 | 初期対応と相手への報告を行う担当者 |
また、家庭から出る廃棄物の収集運搬には、市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託が必要です。古物商や産業廃棄物処理業の許可で代替することはできません。自社と許可業者の役割を、営業資料でも明確に説明してください。環境省の廃棄物回収に関するQ&A
営業資料と報告の内容をそろえる

営業資料には、対応地域、作業範囲、見積もり手順、公開の了承を得た事例、連絡先を載せます。事例は写真だけでなく、依頼者の要望と対応内容を添えると、どのような相談を任せられるか判断できます。
作業後は、実施内容、保管品の引き渡し、残った課題、費用変更の有無を報告します。報告先と共有する情報は事前に決め、本人や家族に渡す写真を、そのまま営業用に使わない運用にしてください。
提携先がホームページを確認したときにも、資料と同じ作業範囲や連絡方法が分かる状態にしておきましょう。WAKURUは、HPの新規制作、既存HPの部分改善、LP制作を支援しています。営業で伝えている内容をサイトに整理したい場合は、HP・LP制作の支援内容をご確認ください。



